「貯金をしたいけど全然貯まらない」「投資したいけど、そもそも貯金に回せるお金がない」などの理由で、あまり貯金できないという方も多いのではないでしょうか?
できない原因には必ず理由があります!また、「貯金しなければ...」という漠然なイメージが余計貯金することを難しくしている可能性があります。
まずは貯金のイメージから変えて、実際に貯金へ行動を移すための方法を解説します。ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
貯金することへの間違ったアドバイスが多すぎる
「貯金 目安」などとGoogleで検索すると、「収入の2割を貯金すべき」「独身の場合、給料5か月分を目標にする」などと表示されてきます。
しかし、この情報には大きな誤りがあると感じます。
その誤りとは、所得水準です。
月収30万円の所得があれば、月に10万ほど貯金することも可能ですが、逆に月収10万円の場合だと、ほとんど手元に残らないと思います。
このように、様々な所得水準の方を一緒くたにして、「収入の2割を貯金すべき」と言われても正直難しいです。
所得以外にも、年齢、性別、結婚・子供の有無など、状況によって貯金のレベルは無数にあります。
そのため、ネット情報にある「~したら○○貯金できた!」というような内容をマネしたとしても、うまくいく可能性は低いのではないでしょうか?
なぜなら、貯金のレベルは、1人の経済状況や環境によって無数に分かれるので、他の人が成功した内容をマネしてもうまくいくはずがないのです。
なので、単純にネット検索して、方法をマネするというようなことはお勧めしません。
貯金のイメージを変えよう
貯金と聞くと、お金が貯まっていく過程を見ていくのが嬉しい反面、実際「貯めよう!」と決めると、それと同時に色々制限されてしまって、ネガティブな気持ちになってしまう方もいるのではないでしょうか?
なのでまずは貯金することに対するイメージを変えましょう!
そして、このイメージを変える最良の方法とは...
「できる範囲で貯金すること」です。
月々の給料は毎回固定になっている方が多いと思います。つまり収入は比較的安定して、同じような金額が入ってきますよね。
しかし、問題は支出です。
毎月、何かしら急な支出やライフイベントなどが発生すると思います。例えば美容院、病院、友人の結婚式など、急な費用が少なからず出てきます。
つまり収入は安定しているのに対して、支出は不安定なんです。こんな中で、毎月一定の金額を貯金していくのは、相当難しいと思います。
なので、その問題を解消するために「できる範囲で貯金すること」なんです。
実際、貯金していこうと決めてとうまく貯金できなかったら、ストレスをかけることになります。
「毎月3万円貯金しよう」というルールを設定して、1年間貯金できたとしても、その分切り詰めた生活になっているので幸福感や充実感も少ないものになってしまいます。
米金融機関のノースウェスタン・ミューチュアルが実施した「プランニング・アンド・プログレス・スタディ」によるデータによると、
米国成人の48%が貯蓄率について「高」、または「中程度」の不安を感じている。
このようなデータから、貯金できないことに対してストレスがかかることは、私たちにとても悪影響を与えていると言えます。
貯金の目的は、「人生においてお金というストレスから解放されて、充実した生活を送ること」であると筆者は考えています。
短期的にみれば、車が欲しい、家を買いたい、海外旅行に行きたいなどあると思いますが、長期的にみると根本は上記のような目的につながってくると思います。
なので、貯金している間はストレスがかかって、充実した人生が送れないというのは、本末転倒です。
なので、貯金が楽しくなる最良のアドバイスは「できる範囲で貯金をする」ことです!
自分に最適な貯金額の見積もり方
それでは、ここで本題に入っていきましょう。
自分は、毎月どれくらい貯金するのが適しているのだろう?
これを判断するには、次の方程式に金額を当てはめてみましょう。
貯金=収入ー支出
この「収入」と「支出」の2つの数値を当てはめるだけです。
まず、収入はおおよそ計算できると思います。月に毎月20万円もらっている人であれば、その20万円が毎月の収入になります。
ここで重要なのは、週単位や年単位ではなく、月単位で計算することです。
週単位だと細かすぎて、年単位だと大まかするぎるので、月単位を基準に計算しましょう。
収入は予測できた。次は支出か...
ここで支出を求めていくのですが、毎月変動するので、数値を求めるのが難しいですよね。そこで、極めてシンプルな方法で支出を求めてみましょう。
支出を2つに分解すると、
固定費と変動費の2つに分けられます。
固定費は、家賃や光熱費、サブスクなどがそれにあたります。
続いて、変動費です。これは月ごとに変動するものですね。例えば、週に1回スーパーで2000円の買いものをしているなら、1か月で8000円になります。このような感じで外食費や旅行費なども計算します。
また、変動費を管理する方法として、クレジットカードでまとめることもできます。
固定費は自動的に銀行口座から落ちるようにして、変動費を全てクレジットカードの支払いに切り替えるようにします。
実際に私も行っていますが、こうすると変動費の管理がしやすいです。ついでにポイントもついてきます!
このように、求めた固定費と変動費を合わせることで、支出が想定できます。
なぜ、このような方法が適しているかというと、先ほども記述したように、各々によって貯金額のレベルが異なるからです。
年収1000万円の人と、年収200万円の人では、貯金額もその感覚も当然異なります。
したがって、上記のような「貯金=収入ー支出」を求めることで、自分にあった貯金額がわかるというわけです。
貯金しすぎている可能性もある
お金が貯まらず苦労している方は多いと思いますが、逆に貯金しすぎている可能性があると考えたことはありますか?
この貯金しすぎている現象に関しては、定年退職した年金受給者が例に挙げられます。
まずは年金受給者の収入の内訳とは、何が考えられるでしょう?年金や社会保障、さらに投資を行っていればその収益も入ってくるでしょう。
元会社員の年金受給額の平均を計算してみよう
元会社員だと、年金は「国民年金」と「厚生年金」に分けられます。
この厚生年金(国民年金を含む)の平均受給額は月に約14万円です。
さらに投資を行ってきたと仮定して、その収益額も計算してみましょう。
投資スタイルと期間も詳細に決めたいと思います。
40歳の男性会社員。投資期間は20年です。投資の内容としては、NISAのつみたて投資枠で毎月3万円の投資。年間の平均利回りは4%。
結果としては、60歳を迎えるころには投資資産は約1,100万円になります。
この1,100万円を年間4%で運用し続けると、年間44万円が収入として入ってきます。
月額にすると、44万円÷12カ月=3.6万円ですね。
つまり年金と投資収益を合わせると、約17万円が入ってきます。
60歳以降の支出ってどのぐらいなの?
結果から言うと、平均で約15万円です。
つまり「収入(17万円)ー支出(15万円)=2万円」が余ります。
つまり支出が収入を上回っています。こうなるとあらかじめ蓄えておいた貯金をほとんど使うことができないですよね。
つまり、死ぬまでに資産が大きく余る可能性があるということです。
このような状態になると、現時点でそれほど貯金しなくてもいいのではないか?となります。つまり、人はお金が無くなることへの恐怖から必要以上に貯金してしまうこともあるのです。
まとめ
結果として、貯金するためには以下の2つのことに気づくことが重要です。
①自分のできる範囲で貯金すること
②自分が思っているほど貯金する必要はないこと
毎月の支出の変化に合わせて、柔軟に貯金すること。そして、私たちはお金が無くなることに関して、想像以上に恐怖を感じています。
その恐怖心も煽って、将来必要なお金が、本来最低限必要であるお金よりも大きくなっている可能性が高いです。
冷静に今の自分の経済状況を把握して、将来いくら必要なのかを逆算することで、貯金に対する不安も取り除けると思います。
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