金利と株価の「なぜ?」を解く:初心者でもわかる日米金利×株価入門

初心者ガイド

株式投資を始めたばかりのそこのあなた!

ニュースや新聞で、

  • 金利が上がった
  • FRBが利下げ

と聞いても、株価との関係がピンと来ないことはありませんか?

実は、「金利」は株価を動かす最も重要な要因のひとつ。金利の方向を理解できれば、相場の流れを読む力がぐっと高まります。

この記事では、日米の金利動向をもとに「金利と株価の関係」を初心者にもわかりやすく解説します。

図解を交えながら、ニュースで見る「金利変動」をどう投資に活かすかまで整理していきましょう。

この記事からわかること
  • 金利が株価に影響を与えるメカニズム
  • 名目金利・実質金利・長期金利・短期金利の違い
  • 金利が上がるとき・下がるときの株式市場の反応
  • 日米の金利差が株価に与える実例
  • 初心者でもできる「金利×株価」チェックリスト

金利とは何か?まずは基本をおさえよう

金利とは「お金を借りるコスト」のこと。銀行に預けると利息がもらえるのも、誰かがそのお金を借りているからです。

金利は、景気を調整するための“経済のハンドル”のような存在です。

  • 金利が下がる
    ➡ お金が借りやすくなり、企業活動が活発に
    ➡ 株価は上がりやすい
     
  • 金利が上がる
    ➡ お金が借りにくくなり、企業の投資意欲が下がる
    ➡ 株価は下がりやすい

 

金利と株価はなぜ関係するのか?

金利が上がると株価が下がる傾向があるのはなぜでしょう?

その理由は主に3つあります。

  • 企業の利益が減る
    • 借入金の利息が増えるため、企業の利益が圧迫されます。
  • 投資家の資金が債券に流れる
    • 金利上昇=債券の利回り上昇
    • リスクを取らなくても利息が得られるので、株式から資金が抜けます。
  • 将来の価値が目減りする
    • 株価は「将来の利益を割り引いた現在価値」です。
    • 金利が上がると割引率が大きくなり、株価の理論値が下がります。

 

【実例で学ぶ】日米の金利動向と株価への影響

2025年現在、アメリカではFRBが金利引き下げを示唆しており、利下げ=株高の流れが期待されています。

以下は、 米国10年債利回りとS&P500の推移グラフになります。

2つのグラフを比較すると、
金利下落=S&P500(代表的な株価指数)上昇しています。

参照:SBI証券


一方、日本では日銀がマイナス金利を解除して「緩やかな利上げ」へと動いています。

以下は、 日本10年国債利回りとTOPIXの推移グラフになります。

2つのグラフを比較すると、
金利上昇=円高・株式市場の一部調整が起きています。

参照:SBI証券

このように、「金利差」=為替の動きにも影響します。

  • 米金利↑ → 円安・輸出株に追い風
  • 日金利↑ → 円高・輸出企業に逆風

 

金利上昇局面で注目すべき銘柄タイプ

金利上昇時に強い・弱い銘柄の特徴を覚えておきましょう。

📊 金利上昇に強い銘柄

  • 銀行株(例:三菱UFJ、三井住友)
  • 保険株(例:第一生命、T&Dホールディングス)
    金利上昇で運用益が増えるため業績好調に。

📉 金利上昇に弱い銘柄

  • グロース株(例:ソフトバンクグループ、エムスリーなど)
    → 将来利益を割り引く際、金利上昇で理論株価が下がる

 

初心者でもできる!金利×株価チェックリスト

投資判断に役立つ簡単チェック項目です。

  • 日米の長期金利(10年国債)を毎週チェック
  • FRBや日銀の発言をニュースで確認
  • 為替(ドル円)がどちらに動いているかを把握
  • 銀行株・グロース株の動きを比較してみる

 

まとめ|金利を味方につけて相場の波を読む

金利は一見難しそうですが、仕組みを理解すれば投資判断の精度がぐっと上がります。

  • 今の金利が上がっているのか?
  • その理由は何か?

このように疑問を持つだけで、ニュースの見方が変わり、投資の根拠が明確になります。

これからの相場では、「金利を理解して投資する人」と「なんとなく投資する人」の差が広がるでしょう。

まずは日々のニュースで「金利」という言葉にアンテナを立ててみてください。

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