株式投資で月々安定的に利益を得るのは難しいと思いますか?
実はそれほど難しい話ではありません。
ここでは、株式売買ではなく配当によって、月1万円をまずは受け取ることを目指します。毎月安定的に不労所得を手に入れながら、徐々に増やしていける方法を解説します。
目次
なぜ月1万円なのか?
タイトルにもあるように、なぜ1万円なのか?
確かに、もっと3万円とか5万円、10万円と月々入ってきたら嬉しいですし、将来も安定して生活できそうです。しかし、一気に3万円などのお金を不労所得で稼ぐ方法はありません!
よく本やWebサイトなどで「月5万円稼ぐ方法を教えます!」などのタイトルで、関心を引いたり商材を購入させたりするケースが多いです。確かに株式投資で急に株価が上がり、それを売却して一時的に大金が手に入ることはあります。
しかしこれは、その持っている会社の株に関して偶然良いニュースが出て、そのタイミングで収益が発生したにすぎません。
私が目的としているのは「月々安定的に収益が発生する仕組みを作っておくこと」です。そのスタートラインとして、その目標としてまずは月1万円の配当金を出すこととしています。
なので、タイトルにも具体的な数字として1万円としています。一気に3万円とか5万円にしても達成できず、途中で挫折してしまうのがオチだと分かっているからです。
順序を追って、月1万円から月2万円、3万円と達成しながら目標設定上げていく方が、しっかり土台を築けると思います。
また、最初月1万円を達成できると、その後の2万円、3万円はそれほど労力をかけずに達成が見込めます。
まずは、月1万円の壁を乗り越えていきましょう!
月1万円を達成するための方法
月1万円の収益を継続するためには、具体的にどうすればよいのか?その方法について、特に重要なトピックに絞ってご説明します。
①長期投資
安定した収益基盤を築くためには、当然安定した成長が見込まれる企業や業界の株式を選ぶことが重要です。そしてさらに重要なのが、その会社の株式を定期的に月額の投資を行い長期間保有する「長期的な投資戦略」です!
これは私が最も大事にしているスタンスです。長期投資はリスクと安定的なリターンを最大限まで伸ばしてくれます。
実は私が株式投資を始めたときは、短期投資で1日に何度も売り買いしていました。1日中、株価が気になって常に株価をチェックしてしまうような生活でした。
そして少しでも損を出すと、不安になって「売ってしまった方がよいのか?」と色んな考えが頭の中を駆け巡り、すぐに売却して利益確定していました。
また、その短期売買を続けた結果、結局30万円もの損を出してしまいました。この時は、ショックすぎて全く立ち直れませんでした。
しかしその後短期投資をやめ、長期投資に切り替えて行うことで、少しずつ利益を積み重ねて30万円の損を回収するに至りました。
この時長期投資に対して感じたメリットとしては、リスクの大幅軽減とリターンの安定です。
リスクの軽減については、短期での株価の変動よりも長期の変動を重視することで、「株価が下がったからすぐに売らなきゃ」という気持ちが少なくなりました。自分は長期投資なのだから、もっと長い目で見ようと意識できるようになりました。
その結果、株価の大幅な値下げにも、うまく対応しリスクを軽減させることができました。
また安定益なリターンに関しては、短期売買の時は株価の変動によるキャピタルゲインを重視していましたが、配当重視によるインカムゲイン重視に切り替わりました。
安定的なリターンとは「配当」のことです。
ここで次の方法として、配当株への投資についてご説明します。
②配当株への投資
配当株とは、定期的な配当を支払っている企業の株式のことです。配当収入を得ることを重視し、高配当利回りを持つ銘柄を選ぶことで、毎月の利益を得ることができます。
株価の上げ下げから得られるキャピタルゲインは、確かに短期的に自分の利益になりますが、次も同じように利益を出せるかと聞かれると、ほんとに50%くらいの確率です。
なぜなら将来株価が上がるかどうかは、投資家の動きによって全く変わってくるからです。株価は投資家が期待して買われた銘柄が値上がりし、不安になって売った銘柄が値下げします。
したがって、投資家の行動によって株価も予想のつかない方向に動くことがよく起こります。こうなると、全投資家の心理を把握した状態じゃないと、株価の上が下げを100%当てるなんてことはできません。
しかし、それとは逆に安定的に入ってくるとわかるが「配当」です。配当は決まった月に、その時の配当率で配当という利益を出してくれます。
またその配当率も大きく変わることはあまりないので、長期的にどのくらい利益として入ってくるのかを計算しやすいです。
そして、この配当金の1番いいところは、株を持っているだけで利益が入ってくる所です!売買という面倒な作業を複数回行う必要もなく、また不安に駆られることなく利益を得ることができます。
私は、この配当金にとても魅力をかんじているので、長期投資のスタンスは変わらず持ち続けています。
配当の最終的な利益を計算しておく
まずは、「配当利回りランキング」や「配当株おすすめ」と検索して、上位の銘柄に投資することをおススメします。また、その際に実際に得られる配当金をシミュレーションしておく必要があります。
例えば日本株の「JT」を例にとってみましょう。現在のJTの株価は3,127円で、配当利回りは何と6.01%!
補足ですが、日本国内の株価の平均配当利回りは2.02%です。なのでJTは、その割合の倍以上になっている立派な配当株です。
JTの配当金は3,127円×6.01%=187.9327円。小数点以下切り捨てで187円ですね。
日本株は最低100株からの購入なので、187円×100株=18,700円の配当金が入ってきます。そして、配当日は年2回なので、18,700円×2回=37,400円になります。
このように、ある程度の配当金は計算することができます。もっと具体的に計算する場合は税金も考慮する必要があります。
株式の配当金には、20.315%の税金がかかります。その分を先ほどの配当金から引くと、37,400円×20.315%=7597円が引かれます。
つまり最終的な利益として、37,400円ー7597円=29,803円になります。
このように、自分が最終的にいくら得られるのかを計算しておくことが重要です。
月1万円を達成するためにはいくら投資すればよいのか?
そして、最初の目標である月に1万円を達成するためには、いくら投資すればよいのかも大まかに分かります。
ここでまた先ほどのJTを例にとってみましょう。JTの税引き後の最終的な利益は29,803円でしたね。
月に1万円ということは、年で最低12万円得られればいいわけです。つまり、JTの1株当たりの配当金は187円なので12万円÷187円=641(小数点以下切り捨て)。なので、JTの株を641株以上持っていれば、12万円の配当金が入ってくる計算です。
実際の投資金額としては、現在のJTの株価で計算すると、3,127円×641株=2,004,407円になります。
つまり約200万円の投資金額があれば、月に1万円の目標は達成できそうです。なので、まずは月々3万円ほど投資に回して、行こうと決めてコツコツ継続していくことが必要です。
また、年に2回入ってくる配当金を再投資に回せば、さらに目標達成も早くなります。月1万円の壁を壊すと、次の2万円、3万円はそれほど労力をかけずに達成できると思います。
なので、まずは自分の持っている株をどのくらい保有していれば、月1万円もらえるのかをシミュレーションしておきましょう!
③資産を分散しておく
これは、リスクを減らす上では、必ず行っておいてほしいことです。資産の分散を株式投資で例えると、複数の銘柄を持っておくということです。
複数保有する理由としては、1つのリスクが会ったとしても、その力を半減させることができるからです。
例えば、卵の入った1つの箱を誤って落とした場合、その1つの箱がすべての衝撃を受けて、卵が全部割れてしまう恐れがあります。しかし、もし卵を複数の箱に分けておけば、誤って複数の箱のうち1つの箱を落しても、卵が割れる恐れがあるのはその1つの箱のみです。
株式投資も同じように、複数銘柄への投資を行うことで、ある株価を急落させるニュースがあったとしても、その影響を受けるのは1つの銘柄だけに留まってくれるかもしれません。
つまり資産分散をしておくことで、リスク分散にもつながるわけです。
資産分散の例としては、
①複数銘柄持つこと
②国内と国外の株式を保有すること
この2点を抑えておけば十分だと思います。
④ドルコスト平均法で投資を行う
「ドルコスト平均法」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
ドルコスト平均法とは、定期的に一定金額を投資する手法です。例えば、毎月の25日に3万円の投資を行うと決めて投資を行うことです。
つまり、期日を決めて投資を行っていく投資法ということになります。このドルコスト平均法のメリットとしては、市場の変動に左右されず、毎月同じ金額を投資することで、株価の平均的な変動により恩恵を受けることができます。
例えば、ある銘柄を12月25日に購入したとします。株価は1,000円として100株購入したとします。
つまり、100,000万円の投資ですね。なので毎月10万円投資に回すと決めます。
ここで、3週間ほどたった頃に、株価が500円と半分にまで急落していまいました。つまり現在の損金は500円×100株=50,000円になります。
そして先月の投資から1か月後の1月25日にドルコスト平均法に基づいて、株をさらに100株購入します。この時の株価は500円です。すると投資金額は500円×100株=50,000円になります。
「あれっ?毎月10万円投資するから、後5万円余っちゃったぞ」となります。なので、追加でさらに100株購入します。
そして、先月も合わせて今保有している株数は300株になります。今の保有株の価値は500円×300株=150,000円になります。
ここで気づくこととしては、本来1度の投資をしていただけだと10万円の投資で、現在価値は5万円になっていました。しかし、ドルコスト平均法によって定期的に投資を行うと20万円の投資で15万円になりました。しかも株数も本来なら200株保有になっていたはずが、株価の急落のおかげで300株まで保有できています。
まとめると、ドルコスト平均法によって、株価が高い時期と低い時期と購入していくことで、最終的に自分が保有している銘柄の株価が平均になるということです。
なので、時期によっては株価が高い状態で購入してしまっても、その後株価が下がっている時期に同じ金額でまた購入することで、株数を増やして全体的な株価を平均的な状態に戻すことができます。
初心者におすすめ連続配当銘柄3選
ちなみに配当利回りは、1株あたりの年間配当金÷株価×100=配当利回りです。
この記事のタイトルにもあるように、月1万円を継続的に達せすることが目的です。ある会社の株を買って、1年間保有していて、もらえたのが1年分の配当金だけでは意味がありません。継続して将来もらい続けることが重要です。
なので、やみくもに配当利回りが高い銘柄だけを保有するだけでは不十分です。しっかりその会社の中身も確認したうえで判断することが重要です。
なので、以下の3つのポイントに絞って、配当株をピックアップします。
①35万円以下から購入できる
②配当利回り3%以上
③10年連続配当を続けているもの
※株価などのデータは2023年7月10日現在
※連続配当期間は実績
※配当利回りの大きい順
①JT
株価 3038円
最低購入額 30万380円
配当利回り 6.9%
連続配当期間 16期
事業内容
JTはたばこ事業 (国内/海外)、医療事業、加工食品事業の3つを中心に活動を行っています。JTは海外たばこ売上が全体の6割以上を占めるほどのグローバル企業です。また、2005年から2020年までの16年間もの間連続増配当を続けていました。この2020年時点では、1株当たり配当金は154円でした。
惜しくも、2020年に配当が横ばいという結果になってしまいましたが、2022年には188円とさらに配当金を増やしています。最近の主な出来事としては、2025年末までに「加熱式たばこを3000億円投資」を実行すると発表しました。
期間中に28カ国以上の市場に加熱式たばこを新規投入する。たばこは消費者の健康を害する恐れがあり「健康リスクの少ない、顧客に選んでもらえる商品を開発する」として、リスク情報も開示しながら事業の成長を目指すと強調しました。
このように、配当だけではなく、「成長性に関してもたばこ事業は衰退するのでは?」という見方もある中、JTはたばこと健康を結び付けて、さらなる事業拡大へと成長性を明らかにしています。
②SPK
株価 1765円
最低購入額 17万6500円
配当利回り 3.07%
連続配当期間 25期
事業内容
自動車部品の専門商社で、国内では業界トップの実績。ブレーキや電装品などの機能部品、車検パーツなどを取り扱い、取扱点数は約3万点。国内販売先は1,500社以上で、海外も80カ国、300社に輸出。中南米を中心に海外での需要が極めて好調です。
2023年現在の1株当たり配当金は44円です。さらに予想ではありますが、2024年には50円まで上がると見込まれています。
車という生活必需品の部品生産行っていることもあり、業績は安定しています。また最近のニュースでは、AT車用の自動車スプリング「CHUHATSU PLUS MULTIROAD」を発売開始しています。
CHUHATSU PLUS MULTIROADは、装着することでフロント・リアともに車高を約15~20mm車高をアップさせることで、荒れた路面やわだちなどで心配されるボディと路面との接触を避けつつ、走行性能を向上させる高性能スプリング。
車の性能はもちろん、人が車に乗るときの乗り心地は、この先も変化していくと考えれます。
そこに目をつけた新商品の開発などを積極的に行っていることから、今後の成長性も期待できます。
③三菱HCキャピタル
株価 861円
最低購入額 8万6100円
配当利回り 4.52%
連続配当期間 25期
事業内容
リース業界では国内トップ級。三菱UFJリースと日立キャピタルが2021年4月に経営統合して現体制なりました。海上コンテナや航空機リースに強みを持ちます。
企業や官公庁などに提供する金融サービスや、法人向けに販売課題を解決するサービスなどが伸長。
米国の金利上昇局面では株価が上昇しやすい傾向にある点が注目されています。
2023年現在の1株当たり配当金は37年と顕著に配当金を増やしています。最近の主なニュースとしては、2021年の合併から2年が経過し、2年間の統合プロセス(PMI)が完了しました。
2023年5月には、新会社として初の中期経営計画を発表しました。その計画の中に、「“リース会社を超える何か”にならなければ未来はない」という言葉がありました。
リース大手2社の統合により、業界内の存在感が増しました。しかし経営統合が完了した矢先に出された中期経営計画では、事業構造を根本的に変える方向性を表明しています。
このように、今年から新会社として新たな目標を立てスタートをすることが明らかです。
リース事業に留まるのではなく、そのリース事業を軸にさらなる変革をしていくことが、この計画からも明らかです。
コメント