株価75%暴落!ウォルグリーン株はもうオワコン?売却タイミングを徹底解説

投資の失敗・成功談

株購入時点から、75%値下りしてしまった...

2025年現在、私が保有しているウォルグリーン・ブーツ・アライアンス株(WBA)が大幅に値下がりしました。

結局、損を抱えたまま売却しました...

本記事では、私の損を出すまでの流れと、以下の疑問についても分析してきます。

・ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(WBA)がなぜこれほど株価下落しているのか
・株を売却するべき?
・今後の株価はどうなる?

この記事でわかること

・ウォルグリーン・ブーツ・アライアンスについて
・株価下落の原因
・株価下落要因の見極め方
・購入するタイミングの見極め方

この記事を読むことで、ウォルグリーンに関する疑問解消に役立ち、株価下落の見極めと売却タイミングについても理解できると思います。

ウォルグリーン・ブーツ・アライアンスの会社概要

ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(Walgreens Boots Alliance, Inc.)は、アメリカに本社を構える大手ドラッグストアチェーンです。

主に、薬局・処方薬・日用品・ヘルスケア商品などを提供する世界的な企業です。

もともと米国のWalgreens(ウォルグリーン)と、イギリスのBoots(ブーツ)という2つの有名ブランドが2014年に合併してできた会社です。

株式情報

・上場区分:NASDAQ上場
・セクター:ヘルスケア
・配当利回り:5~8%

配当利回りだけ見ると、高い利回りを誇っています。

実はウォルグリーンの配当は、48年連続で増配してという実績を持ち、米国の配当貴族指数の構成銘柄にもなっていました。

配当貴族指数とは?

米国株の連続増配銘柄だけを集めた株価指数です。25年以上連続増配銘柄だけで構成されています。

連続増配期間中は、配当は右肩上がりで配当利回りは高い状態でした。

しかし、2016年頃から株価は低下傾向となっていました。

「配当利回りが高い」のは危険

ここで、配当利回りの基本についてです。

配当利回りは高い方が良いことは、もちろんその通りです。

しかし、ただ高い銘柄だけを選ぶのは危険です!

なぜなら、配当利回りは配当金と株価との相対関係から成り立っているからです。

配当利回りを求める計算式は、以下の通りです。

配当利回り=1株当たり配当金÷1株当たり株価

この計算式から分かるように、配当金が変わらず株価が低くなっていくと、配当利回りは高くなります。

株価が低くなる原因は、投資家からの需要が薄れ、売却されることで起こります。

つまり、配当利回りだけを見て銘柄を選択することは、価値がないものに投資を行うことと同じ行為をしていると言えますね。

特に、急に株価が低迷している時は注意が必要です!

私の投資失敗ポイントは、ここです!

過去の株価をしっかり確認せず、「配当貴族銘柄だから配当も安定して受け取れるでしょ」という理由で選択しました。
 

ウォルグリーン株価下落の原因

まずは、株価下落の3つの原因とは...

①配当半減のお知らせ
②利益率の低下
③NYダウ構成銘柄から除外

①配当半減のお知らせ

ウォルグリーンは48年間、連続増配をしていましたが、50年を目前に増配をストップしてしまいました。

大きな原因としては、個人消費の低迷です。

ウォルグリーンの業種としては、ヘルスケアとなっています。

2020年の世界的なコロナウイルス蔓延によってヘルスケア銘柄に注目が集まり、2016年から低下していたウォルグリーンの株価も上昇の兆しを見せました。

しかし...

コロナウイルスが落ち着き始めるとともに、需要減となり利益が下がっていきました。

また、米国のインフレの影響もあり、消費者による美容製品などへの支出が減少したことも原因の1つです。

この影響から、全体的な利益が減少し、それに合わせて配当も減ってしまったという結果になりました。

②利益率の低下

ウォルグリーンは、売上高を伸ばしていたものの、営業利益は減少傾向でした。

特に注目すべきポイントは、フリーキャッシュフローです。

フリーキャッシュフローとは?

一言でいうと、企業が自由に使えるお金です。具体的には、本業で生み出したお金の中から、M&A(合併・買収)や設備購入などの企業投資を行った際の資金を差し引いて、最終的に手元に残ったお金のことを指します。

キャッシュフローは、以下の3種類に分かれます。

①営業活動のキャッシュフロー:会社の本業で稼いだお金
②投資活動のキャッシュフロー:将来の事業拡大のために投資しているお金
③財務活動のキャッシュフロー:銀行からの借り入れなど、資金調達に使用しているお金

そして、フリーキャッシュフローの計算式は以下のようになります。

フリーキャッシュフロー=①営業活動のキャッシュフロー-②投資活動のキャッシュフロー

このフリーキャッシュフローがマイナスだと、企業は本業の利益がないのに、無理に配当金を株主に投資(還元)しているということになります。

ウォルグリーンはまさに、このフリーキャッシュフローが下落傾向だったのです。

手元に自由に使えるお金が少なくなったので、配当金を減配せざるを得なかったのです...

③NYダウ構成銘柄から除外

NYダウとは、さまざま業種を代表する30種の銘柄を選出して、その株価を指数としています。

ウォルグリーンは、このNYダウ構成銘柄から外されてしまったのです...

つまり、「ヘルスケアセクターを代表する銘柄ではなくなったから」という見方ができますよね。

こうなると、投資家からの魅力も薄れ、株を手放す人も増えます。

この出来事が、ウォルグリーンの株価低迷にさらなる拍車をかけてしまいました。
 

株価の下落要因の見極め方

私は2022年に、ウォルグリーンを21株購入しました。

しかし購入後に、株価は下落傾向で全く戻らないまま、しぶしぶ配当金だけ受け取っている状態になっていました。

ここで、私の失敗ポイントをお伝えします。

・配当利回りのみで、購入を決めてしまった。
・企業の決算内容を吟味していなかった。
・株価下落しているものの、配当金目当てで長期保有していた。

ウォルグリーンを長期保有したことによる失敗ポイントを振り返ることで、次の投資に活かす教訓が学べました。

ここでは、ぜひその教訓をお伝えしたいと思います。

①配当利回りではなく、配当状況を見るべし

失敗ポイントでもお伝えしたように、私は配当利回りを重視して投資を判断しました。

しかし、配当利回りがどのような指標で構成されているのかを知らずに調べることを怠った結果、株式を塩漬けしてしまったのです。

塩漬けとは?

値下りした株を将来的な値上がりを期待して長期保有すること

特に、ウォルグリーンは歴史も長く、配当貴族銘柄としても有名だったので、その知名度も私にとっては安心感となっていました。

そのため、2024年に減配発表があった際に、ウォルグリーンは以下の2つの影響を受けました。

・配当の減配による収益低下
・株価下落による保有資産の減少

このダブル減少により、私の保有資産全体にも影響を与えることとなりました。

そのため、配当利回りではなく、過去の配当の状況をしっかり確認しましょう。

配当が右肩上がりに伸びていれば、配当を増やすだけのキャッシュがしっかりあることが分かります。

②決算内容をしっかり確認すべし

配当利回りにもつながる内容ですが、投資する会社の決算内容に目を通しましょう。

決算の見方が分からない方は、以下の著書で決算の読み方が分かります。

●「会計クイズを解くだけで財務3表がわかる 世界一楽しい決算書の読み方 」 著者:大手町のランダムウォーカー

私もこちらの本を読んで、決算の読み方決算内容の用語について学べました。

「決算って何?」という状態から読みましたが、それでも易しく理解できたので、おススメです。

③売却ルールを作成するべし

正直、株を売却するときが一番難しいんですよね。

「いつ売れば一番利益が出るかの売却タイミング」をつかむことが難しいです。

しかしポイントとしては、「値下がっている株をいつ売れば一番損をせずに済むか」で悩む心理的な影響があることです。

この投資家の心理的な効果として、有名な理論が2つあります。

①プロスペクト理論
損失は、同等の利益よりも心理的に大きく感じられるという心理的理論です。具体的には、2倍の利益を得るよりも、2倍の損失を出す方が心理的な影響が強いということです。

②サンクコスト効果
時間や費用を投資し続けることが損失につながる可能性が高いのに、「もったいないから」と感じてやめられなくなってしまう現象のこと。例えば、長年課金し続けてきたソシャゲがやめられないなど。

購入価格を下回っている状態でも、株式を売却しない限りは損失は確定しません。

しかし、この2つの心理的影響から、損を出すのが嫌で、見込みのない株を保有し続けてしまうのです。

この現象を防ぐためには、自分の中で売却ルールを作成することです。

私はこの失敗から、「購入した価格より20%以上下がったら売却する」というルールを作成しました。

マイルールを作成することで、迷わず売却できるようになりました!

この迷わず売却できるようになる感覚は、一度経験してもらうと分かります。

もったいない...まだ戻るかも...

このように考えるよりも、先に売却するのです。

この時に考えることとしては、次に投資したい銘柄を決めておくことです。

見込みのない銘柄に固執するのではなく、将来見込みのある銘柄を見つけることで、新しい方向へと意識が移ります。

そうなると、損を出したとしても新しく投資することへの期待感が増すようになります。

ぜひ、この方法を一度試してみてください。
 

購入するタイミングの見極め方

株価と配当金が低迷してしまったウォルグリーンですが、次はどのタイミングで購入するべきかをまとめました。

株式は常に変動するものなので、必ず購入タイミングがあります。

そのタイミングを見落とさないために、意識を向けておくべきポイントを2点お伝えします。

①フリーキャッシュフローがプラスなるタイミング

やはり会社のキャッシュが増加しないことには、配当金を増やす余裕もないと見られて、投資家からの魅力も薄れてしまいます。

このフリーキャッシュフローがプラスに転じれば、株価が戻ってくる可能性があります。

また、フリーキャッシュフローを構成しているのは、営業キャッシュフローです。

つまり、本業による利益が伸びてくることが大前提になります。

よって、ウォルグリーンの購入タイミングの1点目は、以下のポイントです。

営業キャッシュフローが増加し、フリーキャッシュフローがプラスに転じたタイミング

このポイントをしっかり確認して、投資を行いましょう。

②配当金が増配になるタイミング

配当金が増配になるタイミングは、上記①「フリーキャッシュフローのプラス」が要因となります。

これにより、配当金を出す原資ができることで、増配へとつながります。

配当金が増えて、魅力を感じない投資家はいませんよね!

よって、ベストな購入タイミング2点目は、以下のポイントです。

配当金が増配へと変わるタイミング

この2点目のタイミングについては、①フリーキャッシュフローがプラスになるタイミングを把握する必要があります。

そのため、ウォルグリーンの決算が発表される8月に、決算内容をしっかりと確認しましょう。
 

まとめ

今回は、保有していたウォルグリーン・ブーツ・アライアンスの今後と、投資を行うにあたっての分析方法を解説しました。

ウォルグリーン以外の企業でも、今回のような状況になる可能性はいくらでもあります。

そうなった場合に、冷静に対処できることが、自分の資産を守ることにつながります。

株価の動きは、どうやっても100%予測することはできません。

そのため、株価の変動後に、どのように対処するかのスキルが重要になってきます。

特に、以下の3点は今後も活用できるのでぜひ覚えておきましょう。

①配当利回りではなく、配当状況を重視する
②決算内容をしっかり確認する
③自身の売却ルールを決める

私のブログでは、特に初心者向けに投資に必要な知識から、手段、参考になる書籍など幅広く解説しています。

特に、「投資について分からなくて不安」という声を少しでも無くしたくて、「分かりやすさ」を重視して解説しています。

ぜひ、他の記事も参考に、投資についてに不安を解消していきましょう。

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