株式投資を始めると、PER・PBR・ROE・配当利回りといった専門用語を必ず目にします。
しかし…
- 意味がよく分からない
- どの指標を重視すればいいの?
と悩む初心者も多いはずです。
そこで本記事では、株式投資でよく使われる代表的な指標12種類を初心者向けにわかりやすく解説します。
この記事から分かること
- 各指標の意味と計算方法
- 一般的な目安と活用の仕方
- 初心者が特に注目すべき重要指標
投資の基本指標を理解することで、「なんとなく投資する」から「根拠を持って判断できる」投資家へ一歩近づけます。
投資初心者がまず覚えるべき基本指標
配当利回り
- 意味:
株価に対する年間配当金の割合。
- 計算式:
1株あたり配当金 ÷ 株価 × 100
- 目安:
3〜4%以上で高配当株とされる。
- 活用例:
- KDDI(9433)の配当利回りは約3.2%(2025年時点)
- 安定収益を求める投資家に人気。
- 注意点:
株価下落で一時的に利回りが高く見える場合があるため、配当性向(利益に占める配当の割合)も確認すべき。
EPS(1株利益)
- 意味:
企業が1株あたりどれだけ利益を出しているか。
- 計算式:
当期純利益 ÷ 発行済株式数
- 目安:
前年より増えていれば成長性があると判断。
- 活用例:
トヨタ自動車は安定的にEPSが増加傾向 → 長期投資に安心感あり。
- 注意点:
一時的な利益増減でEPSが変動するため、数年単位の推移で確認すること。
PER(株価収益率)
- 意味:
株価が利益の何倍で取引されているかを示す。
- 計算式:
株価 ÷ EPS
- 目安:
日本株は15倍前後が平均。
- 活用例:
- PERが10倍以下 → 割安株の可能性。
- PERが30倍以上 → 成長期待株(IT・バイオ株など)。
- 注意点:
業種ごとに平均値が違うので、同業他社と比較することが重要。
会社の健全性を知るための指標
2-1. 自己資本比率
- 意味:
総資産のうち自己資本の割合。財務の安定性を示す。
- 計算式:
自己資本 ÷ 総資産 × 100
- 目安:
40%以上で健全。
- 活用例:
- 食品やインフラ企業は自己資本比率が高く、長期安定経営に向いている。
- 注意点:
銀行や証券会社など金融業は低めでも正常。
売上高営業利益率
- 意味:
売上からどれだけ営業利益を稼いだかを示す。
- 計算式:
営業利益 ÷ 売上高 × 100
- 目安:
10%以上で優良。
- 活用例:
- アップルは営業利益率が20%を超える → 強力なブランド力と高収益モデル。
- 注意点:
赤字でも一時的要因(新規投資など)の場合がある。
PBR(株価純資産倍率)
- 意味:
株価が1株あたり純資産の何倍か。
- 計算式:
株価 ÷ BPS
- 目安:
1倍以下は「割安」とされる。
- 活用例:
- バリュー株投資ではPBR1倍以下の銘柄が狙われやすい。
- 注意点:
資産が多いだけで稼げない企業は「割安のまま放置」されるケースも。
BPS(1株純資産)
- 意味:
1株あたりの資産価値。
- 計算式:
純資産 ÷ 発行済株式数
- 活用例:
- PBRと組み合わせることで「企業価値と株価の乖離」を把握できる。
利益率や投資効率を測る指標
ROE(自己資本利益率)
- 意味:
株主資本を使ってどれだけ利益を上げたか。
- 計算式:
当期純利益 ÷ 自己資本 × 100
- 目安:
10%以上で優良。
- 活用例:
- コカ・コーラはROEが30%超 → 株主資本を効率よく活用している。
- 注意点:
借金が多いとROEが高く出やすいので注意。
ROA(総資産利益率)
- 意味:
総資産を使ってどれだけ利益を生んだか。
- 計算式:
当期純利益 ÷ 総資産 × 100
- 目安:
5%以上で良好。
- 活用例:
- 資産規模の大きい企業ほどROAは低めになりやすい。
- 注意点:
業種ごとに基準が異なる。
ROIC(投下資本利益率)
- 意味:
投下した資本からどれだけ利益を得たか。
- 計算式:
(営業利益-法人税) ÷ (有利子負債+株主資本) × 100
- 目安:
WACC(資本コスト)を上回れば投資効率が高い。
- 活用例:
- 注意点:
計算が複雑で初心者には少しハードルが高い。
投資家心理を把握する指標
VIX指数(恐怖指数)
- 意味:
市場のボラティリティ(変動率)を示す。
- 数値の目安:
- 20以下 → 落ち着いた相場
- 30以上→ 不安が強まり株価急落の可能性
- 活用例:
- 2020年コロナショック時はVIXが80を超え、絶好の仕込み場となった
Fear & Greed Index
- 意味:
投資家心理を「恐怖」と「強欲」で数値化したもの。
- 数値の目安:
- 0〜25 → 極端な恐怖(買い場の可能性)
- 75〜100 → 極端な強欲(天井圏の可能性)
- 活用例:
- 短期トレードのエントリー・利確のタイミング判断に有効。
指標をどう活用すればいい?
- 単独で判断しない:
PERが低くても業績悪化なら意味がない。
- 複数を組み合わせる:
PER+ROE、PBR+配当利回りなど。
- 投資スタイルで使い分ける:
- 長期投資 → 配当利回り・ROE・自己資本比率
- 成長株投資 → EPS・営業利益率
- 短期投資 → VIX指数・Fear & Greed Index
まとめ
株式投資の指標は数多くありますが、初心者がまず覚えるべきは PER・PBR・ROE・配当利回り の4つです。
そこからEPSや自己資本比率を学んでいけば、投資判断の精度が一気に上がります。
👉 株式投資を始めるには、まず証券口座が必要です。
初心者でも使いやすく手数料が安い楽天証券・SBI証券から始めてみましょう。
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