今回は、個別銘柄を参照したときに目にする名称の解説を行っていきます。楽天証券アプリiSPEEDの場合だとサマリーの部分ですね。まずは基本的な用語を確認しましょう。
始値、終値、高値、安値
◆始値(寄り付きとも呼ぶ)
ある期間の取引において最初に成立した売買価格のことです。
日本では午前9時に株式市場が開かれるので、この午前9時直後の価格を指します。
◆終値
その日最後に成立した売買価格のことです。
日本の株式市場の場合だと午後3時に閉まるので、その時点の価格を指します。
◆高値
その日1日の取引の中で最も高かった価格です。
出来高
出来高とは、取引期間中に成立した売買の株式の数量を指します。つまり出来高が高ければ、その日は「株式の売買が頻繁に行われていたんだな」と捉えることができます。
特に出来高は株価に先行すると言われることもあり、市場の活性具合を図る1つの指標としての役割を果たします。
売買代金
出来高は株の【数量】を指し、売買代金はその売買で動いた【金額】を指します。また、株の売買代金は個別銘柄や株式市場の動きを確認できるため、需給指標として用いられます。
例えば、ある銘柄の売買代金が増加している場合は、その銘柄に資金がより流入していると考えられるため、需要が高くなっていると判断することができます。
また株式市場の場合だと、売買代金が増加傾向ならば市場全体の取引が活性化しているので、株価が上昇傾向にあると判断できます。
つまり、売買代金は株を購入する際に、この株は上昇するのかを予想するための1つの指標として用いることができます。
時価総額(重要!)
ある銘柄がどれくらいの価値があるのかを指します。
時価総額の計算式としては、【時価総額=株価×発行済み株式数】になります。
例えば株価が1株1,000円で、その株を発行している数量が10,000株だとすると、時価総額は1,000×10,000=1千万円となります。
特に投資初心者だと、どうしても株取引する際に、その株価が高いか低いかで企業の価値を判断してしまいます。時価総額を意識することで、その株式の本来の価値が見えてきます。
したがって、時価総額はその企業がどのくらいの価値を持つのかを表す1つの指標として用います。業績が高いだけだと、本来の価値を表すのには不十分なので、この時価総額も考慮に入れましょう。
また、一般的に時価総額が高いほど流動性が高く安定した値動きをします。
例えば、時価総額の低い会社で、株価が上がるような良いニュースが発表されたとします。すると、その株を買いたい人が急増します。
先ほどの計算式の時価総額=株価×発行済み株式数に当てはめると、株の需要が増えるので株価が高くなります。
しかし、もともと時価総額が低い会社は発行済み株式数が少ない場合が多いです。つまり株価のみ急騰し、発行済み株式数はあまり変わらないので、株価が暴騰しやすくなります。
したがって逆に時価総額が高いほど、その株の発行済み株式数も多く、安定した値動きをすると言えます。
また時価総額が大きな銘柄ほど、大きな資金が集まる傾向があるので、その銘柄に関する情報、ニュースなども多く発表されるようになり注目を集めます。それによって、株価がそういった材料を反映しやすくなります。
このような流れによって、安定的な値動きとなります。
つまり、個別銘柄を選ぶ際には、この時価総額も1つの指標として確認しておくべきだと言えます。
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