
株で儲かったと思ったのに、実際に手元に残ったお金が思ったより少ない

証券会社の『実現損益』と自分で計算した利益が合わない
そんな経験はありませんか?こうした違和感は、多くの投資初心者が抱える共通の悩みです。
でも安心してください!実は株の利益には、単純な「売値 − 買値」だけでは分からない計算のポイントや落とし穴がたくさんあります。
それを知らずに進めてしまうと、思わぬ損をしたり判断を誤るリスクもあるのです。
この記事を書いている私は、過去に証券会社勤務した経験があり、お客様の口座開設時に手数料や口座の種類の違いを説明してきました。
また、投資経験や目的に応じて投資スタイル別の提案を行ってきた経験があります。こうした現場での経験から、多くの投資初心者が「利益の計算方法」でつまずいていることを実感してきました。
そんな実務経験をもとに、「本当に手取りでいくら稼げているのか」を正しく理解できるように丁寧に解説します。
本記事では、
- 株の利益の正しい計算方法
- 売買手数料・税金の影響
- 口座種類ごとの取り扱いの違い
- 手取り利益の出し方まで
一連の基礎知識と事例を、わかりやすくお伝えします。
この記事を読むことで、
このような本質的な投資判断力が身につきます。
この記事を読むことで、あなたの投資成果を「本当の意味での利益」として正しく理解できるようになります。
目次
なぜ「株の利益」に誤解が生まれるのか?
多くの人は、株の利益を「売値 − 買値」で単純に計算してしまいがちです。

しかし、実際の利益計算はそれほど単純ではありません。
株取引には、売買手数料や税金がかかるほか、同じ銘柄を複数回に分けて購入した場合などは、利益の計算方法が複雑になります。
その結果、

「自分で出した利益」と「証券会社が表示している損益」が合わない…
というズレが生じてしまいます。
株の利益(損益)の正しい計算方法
株式投資の基本的な利益計算式は以下の通りです。
利益(損益)=売却代金 −(購入代金+売買手数料+その他費用)
ここでポイントとなるのが「平均取得単価」です。
たとえば、同じ銘柄を複数回に分けて購入した場合、平均取得単価を使って利益を計算します。
例:平均取得単価の計算
- 100株を1,000円で購入
→ 10万円 - 100株を1,200円で追加購入
→ 12万円 - 平均取得単価=(10万+12万) ÷ 200株
=1,100円
その後、株価1,300円で100株を売却した場合、利益は2万円となります。
口座種類と税金の違い
株の利益は、口座の種類によって税金の扱いが変わります。

ここを誤解している人も多いポイントです。
ここでは、代表的な4つの口座について、それぞれの特徴と向いている人を分かりやすく解説します。
① 特定口座(源泉徴収あり)
特定口座(源泉徴収あり)は、
株の売買益にかかる税金(約20.315%)が自動的に差し引かれる口座です。
証券会社が税金計算から納税までをすべて代行してくれるため、原則として確定申告は不要。利益や損失も年間で自動集計されるため、投資にかかる手間を最小限に抑えられます。
「税金のことはよく分からない」「まずはシンプルに投資を始めたい」初心者に最もおすすめの口座です。
② 特定口座(源泉徴収なし)
特定口座(源泉徴収なし)は、
損益の計算は証券会社が行うものの、税金は自分で納める必要がある口座です。
年間の取引結果をもとに、確定申告を行うことで税金を支払います。医療費控除や副業収入などとあわせて申告したい人に向いています。
投資経験があり、確定申告に慣れている人向けの口座です。
③ 一般口座
一般口座は、
売買ごとの利益・損失をすべて自分で計算し、確定申告を行う必要がある口座です。
取引履歴をもとに損益を集計する必要があり、手間もミスのリスクも高くなりがち。現在では、あえて一般口座を選ぶメリットはほとんどありません。
特別な理由がない限り、初心者にはおすすめできない口座です。
④ NISA口座
NISA口座は、
一定の投資額までの利益が非課税になる制度専用の口座です。
通常かかる約20%の税金がかからないため、長期的な資産形成に大きなメリットがあります。
特に、配当金や値上がり益をコツコツ積み上げたい人にとっては、税金を抑えながら効率よく資産を増やせる仕組みです。
長期投資・資産形成を目的とする人には必須の口座といえます。
NISA口座を開設したい方は、以下の証券会社がおススメです!以下の記事で、口座開設のやり方を詳しく記載していますので、ぜひご活用ください。
迷ったらこの選び方がおすすめ
口座の違いを理解することで、「思ったより利益が残らない…」という失敗を防ぐことができます。
株の利益を正しく把握するためにも、まずは口座選びからしっかり押さえておきましょう。
税金の仕組み:利益がそのまま手元に残らない理由
株で得た利益には、約20.315%の税金がかかります。(内訳:所得税15%+住民税5%+復興特別所得税0.315%)
たとえば、10万円の利益を得ても、実際に手元に残るのはおよそ8万円ほど。
また、損失が出た年は「損益通算」や「繰越控除」で税負担を軽くできます。
損益通算・繰越控除とは?
この制度を知っているかどうかで、税金の支払い額に大きな差が出るため、ぜひ押さえておきましょう。
よくある複雑なケースの計算例
① 部分売却した場合
同じ銘柄を複数回に分けて購入し、一部だけ売却した場合、「平均取得単価」をもとに計算します。
② 株式分割や併合があった場合
分割や併合後は取得単価を調整する必要があります。
たとえば、1株を2株に分割した場合、取得単価は半分になります。
こうした細かい処理は、証券会社の「実現損益」画面で確認できるので、必ずチェックしましょう。
「利益」だけを追うと損をする?よくある誤解
株式投資では「利益を出すこと」だけを目的にしてしまうと、短期的な値動きに振り回されて、逆に損をすることがあります。
特に初心者が陥りがちなのが、
などの行動です。
覚えておきたい考え方
手取り利益を正しく把握する方法
最後に、自分の「手取り利益」を簡単に把握するステップを紹介します。
- 売却金額を確認(売却株数 × 売却単価)
- 購入金額を確認(購入株数 × 平均取得単価)
- 売買手数料などの諸費用を差し引く
- 残った利益に対して20.315%の税金をかける
実際の手取り利益 =(売却代金 − 購入代金 − 諸費用)×(1 − 0.20315)
証券会社の「損益計算ツール」や「年間取引報告書」を確認すれば、自分がどれくらい手にしているかが一目で分かります。
利益を「最大化」するための3つのポイント
- 手数料の安い証券会社を選ぶ
→ 取引コストを抑えるだけで利益率が上がる
- NISAなど非課税制度を活用する
→ 税金を抑えて実質的な利益を増やせる
- 長期・分散・積立でリスクを平準化する
→ 一時的な値動きに惑わされず、安定したリターンを狙える
まとめ:正しい理解が「安心して投資を続ける力」になる
株の利益は、「単純な差額」ではなく、手数料・税金・口座制度などを踏まえて初めて正しく計算できます。
利益を正しく把握できるようになると、次の投資判断にも自信が持てます。
「株の利益」を正しく理解することが、長く安定して資産を増やす第一歩です。
これを機に、あなたの投資成果を「本当の意味での利益」として見直してみましょう。



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