今回は投資初心者に良くある悩みの1つ「株価が気になって眠れない」について、解決へのヒントをお伝えします。
目次
私も経験した「株価気になる病」
私も投資初心者の頃、この株価が気になりすぎることに悩んでいました。
当初の私は、主に短期投資を行っていました。1日のうちに何度か株の売買を行って、その日1日で利益がプラスになるようにしていました。
短期投資の場合、1分1秒で株価の変動をチェックして、高くなったところで即売却することを繰り返していたため、株価から目を離すことがほとんどできなかったです。
午前中の11時半までしっかり株価をチェックして、午後の12時半からまた株価変動のチェックと、ずっとスマホの画面を見ていました。
そして、15時に相場が引けた後もその日の収益のチェックと、明日はどうするかを確認していました。
また夜は、ずっと株価のことを考えるようになっていました。明日は株価はどうなるんだろう。あの株価は上がってくるかななどです。夢の中でも、株取引するほどのめりこんでいた時期もありました。
私自身はこの時期を「株価気になる病」にかかってしまい、夜もぐっすり眠れない状態が続いていました。
初心者が株価気になる病になってしまう悪いパターン
初心者で株価が気になって何度もチェックしてしまうときは、多くの場合「ただ動きを見ているだけ」という状態が多いです。
「上がったらここで利益確定、下がったらここで損切り」ということを決めてタイミングを見ているわけではなく、上がったら喜ぶ、下がったら凹む、「上がれ~上がれ~」と祈りながらただ株価の動きに反応しているだけの場合があります。
これではいくら株価を見ていても意味がありませんよね。戦略的な売買ではなく感情で売買をしてしまう可能性が高くなるので損をしてしまう可能性も高くなります。
株価が上がったならいくらで利益確定、下がったならいくらで損切り、というのを決めていないなら、株価の動きを見ていてもただ感情が動かされるだけで意味がありません。
私も一時期、感情で取引を行っていました。この悪いパターンの結果として、私は1週間で50万円ほど損を出してしまいました。
私が投資を始めたころは、コロナ真っ最中でした。その影響もあって私は医療関係の株を買いあさっていました。
コロナ=医療という安易な考えで、医療従事者向け医薬品情報サイトの運営などを行っている企業の株を購入しました。需要も高いことから連日株価はどんどん上がっていきました。
多額の資金をその銘柄に集中投資していました。しかし、上がりすぎた株価は急落して、次第に購入したときの株価よりも大分下がったところで落ち着いてしまいました。
短期投資をしていた私としては、早く株を売却しなければ次の株を購入することができません。なぜなら投資する元手がないのだから。
結局、大きく損を出すのを覚悟で株を売却しました。しかも、その後にも同じ過ちを繰り返して多額の損を出してしまいました。まさに、この頃の私は悪いパターンの典型例に陥ってしまいした。
失敗から学んだこと
この多額の損を出した失敗から、私は2つのことを意識するようにしました。
①短期投資から長期投資への転換
②長い目で見た銘柄選択
①短期投資から長期投資への転換
まず、今回の失敗の一番の原因は、短期投資で気が焦って株を売却し損を出してしまったことです。これは非常にもったいなかったです。
株取引からすぐに利益を出したい!という気持ちから考えることよりも、できるだけ早く売買することに目が行ってしまいました。株価の変動とは、本来は長期的にみて、ゆっくり変動していくものです。
企業がある新規事業を始めるときも、徐々に軌道に乗って収益を出していくためすぐに結果が出るわけではありません。
事業には事業ライフサイクルというものがあって、「導入期」「成長期」「成熟期」「衰退期」の4つの時期があります。
この時期は顧客の獲得と市場の拡大です。新しい事業や商品を打ち出したとしても、すぐには顧客に受け入れられませんし、予測できないこともあります。その際に、どうしていくべきを試行錯誤しながら分析していく時期でもあります。
事業が急成長する時期です。これは導入期で得られた情報をもとに実践していくため、徐々に売り上げが伸びていく時期でもあります。しかし、急成長している分、まだ見逃している部分やターゲットの穴などもあるため、さらなる改善が必要になってきます
多忙の成長期を終えると、さらに事業が安定する成熟期に入ります。成熟期は様々なことに少し余裕を感じられる時期です。新しく打ち出した商品やサービスも市場に浸透して売り上げが横ばいになってきます。
衰退期は、大きな社会的変化がない限り、ジワジワと衰退していく特徴があります。市場はどうしても導入された商品に対して飽和していきます。飽きられないモノはありません。なので、徐々に売り上げも落ちていきます。
この事業サイクルを辿るため、ある企業で新しい事業や商品が出たとしても、長期的にどうなっていくかを想像しなくてはいけません。
短期的に、市場が価格を釣り上げてしまって、その後に一気に株を売却することで急に株価が急落する場合もあります。
なので、私は長期投資を意識して、長い目で株の売買をしていこうと思い、投資スタイルを転換しました。
②長い目で見た銘柄選択
これは①から学んだことです。
どうしても株を購入するときに、いま一時的に話題になっているモノに気を取られて株を買う傾向がありました。
同じ失敗を切り返さないためにも、過去の株価の変動をチャートで確認するようになりました。また、現在の株価が会社の利益を釣り合っているかを、特に注意してみるようになりました。
株価は、会社の利益をそのまま表しているわけではありません。ただ、市場でこの銘柄は上がりそうという予想で価格がついているにすぎません。
なので、変に過大評価されている銘柄は、会社の利益とは逆に株価が高くなっていることがあります。
その株価で購入すると、長期的に株価がどんどん下がって、最終的に損切りする羽目になってしまいます。
そのような結果にならないように、株価の現在の価値と過去の株価の動きをしっかりチェックするようにしました。
結果として、株価を気にする生活から脱出できた
今はもう株価を気にすることは、ほとんどなくなりました。
今も長期投資スタイルは貫いています。また長期投資に加え、配当を受け取るスタイルも追加しました。
銘柄選択の際も、事業基盤がしっかりしていて安定的に利益を出している会社で、その利益のうち配当に注力している銘柄を保有するようにしています。
会社の利益などは、決算書で把握できますし、配当に注力しているかはその会社のホームページ確認できます。
会社も利益が出たときは、「内部留保」「設備投資」「配当」の3通りの選択を行います。
会社の貯金みたいなものですね。何かあったときのためにとって置いたり、従業員に多めに給料を支払ったりする場合です。
会社の事業拡大やさらなる飛躍のために、会社自身のレベルアップのために使います。
その会社の株を保有している株主に、利益の一部を配当金として分配します。そもそも会社を立ち上げるには、資本金がないといけません。その資本金は、その会社が伸びるとか応援したいと思っている方が、株主として資金を投資します。そのお礼として、利益が出るようになったら、その一部を還元していくというものです。
結果として、その配当に注力している会社の株を購入して、定期的に配当金を受け取っています。これぞ最強の不労所得と言えます!
なので株は買ったらほとんど売却しません。
株価が下がった時は、逆にチャンスです。下がったところで株をさらに買いますことで、株数が増えてその分受け取る配当金も増えます。
なので、「株価が下がった~。最悪」という気持ちから、「株価が下がった!買い時や!」というポジティブな気持ちに変化しました。株価の変動に浮き沈みすることなく、下がったら買いという心構えになりました。
結果として、株価を気にすることから脱出できました。
まとめ
株価が気になる原因としては、早く利益を確定させたい衝動からくるものです。
早く利益を上げたい!損を出したくない!など気持ちが焦っているからこそ、株価を見ずにはいられないといった心理状態になります。
しかし、焦ったところでうまくいく確率は低いです。また、株価が上がれば、下がることももちろんあります。
株価は常に変動しているので、下がった時にも耐えられるような、心構えにしておく必要があります。
なので、長期投資、配当を定期的に受け取るのような、長く心の余裕を持てるような投資スタイルにしておく必要があります。
若い皆さんなら、時間を味方につけて長い目で株取引を行っていくことができます。
また小さく投資を積み重ねていくことで、低リスクで利益を徐々に増やしていくことも可能なので、ぜひ投資を継続していってくれたらと思います。
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