投資信託とは?投資信託の用語・仕組みを徹底解説!

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投資信託について知っていますか?

「投資信託って銀行から勧められたりする、商品を買って運用を任せられるあれでしょう?」
言葉やある程度の認識の方は、たくさんいらっしゃると思いますが、少し勘違いされている方も見受けられます。

投資信託を保有している人でさえ、あまり分かっていない状態で行っていることも多いです。
しかし、何も知らない状態だと利益を出すどころか、損失につながってしまうことあるかもしれません。

そんなリスクを少しでもなくすために、投資信託について理解をしていきましょう!

・そもそも投資信託とは?

投資家から集めたお金をひとまとめにして、それを資産運用の専門家が株式や債券に投資するモノです。その運用した成果として、投資家の投資した金額に応じて利益として分配されます。

要するに、個別の株式や債券をセットにして販売されている金融商品です。なので、株式には「株価」があるのと同じように、投資信託には「基準価額」というものでその価値を判断します。

投資信託も株式や債券を含んでいることから、値下がりするリスクもありますし、専門家の運用がうまくいかず損になる場合もあります。

つまり、元本は保証されているものではありません。

まずは基準価額を理解しよう

・株価と基準価額はどう違うのか?

先ほどもお伝えしたように、投資信託の値段のことを「基準価額」と呼びます。そして、投資信託を1単位当たり購入するときの単位を「口(くち)」と呼ばれます。

例えばある投資信託の基準価額が1万円だったとします。これを1単位購入する場合は1口、100単位購入する場合は100口になります。要するに、株式で言う株数ですね。

そして、この基準価額はどのように決まるのか?
結論から言うと、「純資産価額÷総口数=基準価額」になります。

・投資信託における純資産価額とは?

純資産価額とは、投資信託に組み込まれている株式や債券などの純資産額から、専門家が運用するときにかかる手数料などの負債を差し引いた金額です。

さらに掘り下げると、株式や債券などの純資産額とは?
要するに、その会社に投資してくれている金額です。

基本、純資産は「資産-負債」から求められます。資産は今ある現金や商品、土地などすべて合わせた金額になります。負債は、銀行から借りている返済すべき金額です。

そして残りの純資産は、過去からある利益や株主資本などです。実は純資産の中心はこの「株主資本」なのです。

この株主資本とは、会社が事業を始めるときに株主に出資をしてもらった元手になります。事業を行うときに数千万というお金から始める場合、その会社の人だけでいきなりその金額をまとめて用意するのには無理があります。

そのため、外部の方に会社が発行した株を購入して株主になってもらい、その時の資金を事業に回していきます。その株主には、借金という形で返済するのではなく、配当や株主優待という形で還元していきます

なので、事業が軌道に乗って業績も右肩上がりの会社ほど、高い配当や魅力のある株主配当を求めて、株を購入する人が増えていきます。つまり純資産とは、その会社や株式が人気があるかどうかを測る指標にもなっています。

まとめると、純資産総額が大きい投資信託ほど、人気が高いと言えます。なぜなら、多くの投資家から資金が集まっていることを意味しているからです。資金が多く集まるほど、その投資信託に組み込まれている株式や債券の資産も増加し、純資産額が大きくなっていきます。


基準価額の算出のやり方

基準価額を求めるには「純資産総額÷口数=基準価額」と先ほどお伝えしました。実際にどのように求められるかを具体的な数字を使って行ってみましょう。

例えば、ある1つのファンド(投資信託)があります。このファンドを1口1円で募集をかけます。
するとAさんが10万口、Bさんが20万口購入しました。このファンドの購入者はAさん、Bさんの2人だけです。

そして、1口1円での募集なので、ファンドの純資産としては10万口×1円+20万口×1円=30万円になります。この時点での、基準価額はいくらになるでしょう?

30万円(純資産総額)÷30万口(口数)=1円
1万口当たりの基準価額は10,000円になります。

そして、このファンドで運用して1年後、純資産30万円が40万円になったとします。つまり、純資産総額が40万円、口数は変化していないので30口になります。つまり、40万円(純資産額)÷30万口(口数)=1.3333…となるので1.3にしておきます。そうなると、1万口当たりの基準価額は13,000円になります。

このように基準価額は算出され、変動していきます。

ここで、なぜ基準価額は1万口当たりで表示されるのか疑問に持った方もいるでしょう?最近、「100円から投資信託が買える!」と広告している金融機関も耳にすると思います。この疑問についても解消しておきましょう。

・投資信託の価格表示はなぜ1万口から?

基準価額は一般的に「1万口当たり」の値段を指します。これは、投資信託が「1万口あたり1万円」の運用を開始するからです。

この口数は、スーパーで販売されているお肉をイメージするとわかりやすいです。パックのお肉を購入するとき、大体「100グラム当たり~円」として販売されています。

これは、お肉の値段が日によって変化するため、このような販売方法になっています。
投資信託も同じように、基準価額が日々変動します。なので「1口あたり~円」となります。

つまり、「100円で投資信託を買う」といった場合は、「100円分だけ投資信託を買う」ことと同じになります。

具体的に「ニッセイ外国株式インデックスファンド」、基準価額31,027円を100円分だけ購入すると口数はおおよそ何口になるか計算しましょう。

購入口数の求めかたは、購入金額÷基準価額×10,000円になります。
100円÷31,027円×10,000円=32.22…

つまり概算で32口購入できることになります。
(上記の計算はあくまでも計算式上の概算になるので、本来の計算処理とは異なります。)

したがって投資信託が1万口表示なのは、「運用当初の基準価額を1万口当たり1万円と設定することが決まっているから」ということになります。

基準価額は1日に1回

結論から言うと、投資信託の基準価額は1日に1つの価額として公表されます。どういうことかというと、株式の場合だと市場が開いて売買時間であるならば、株価が刻々と変動しています。そして、市場が開いている時間ならば、その時々の株価で売買が可能になります。

しかし、投資信託の基準価額は、投資信託に組み込まれている複数の株式や債券の価格をもとに算出されているため、株式のようにその時々での価格というのがつけられません。

なので市場が閉まった後に、その日に終了した時点の株式・債券の価格をもとに、基準価額を求めていきます。つまり、基準価額が分かるのは翌日になります。

これも販売会社によって異なるのですが、基準価額の計算はその日の夜に更新されることが多いのですが、外国株式を含んでいる投資信託などもあり為替の影響で、具体的にこの時間というのが決まっていません。

なので、翌営業日には基準価額が公表されると思っておきましょう。

そして、投資信託が株式売買と大きく異なるのが、「購入する時点」です。投資信託を購入する場合、投資家は基準価額が分からない状況で取引を行います。

つまり、投資信託の取引の申し込みが終了した後で取引を行うことになります。購入時の流れについては以下のようになります。

本日の投資信託の取引終了
     ↓
その結果から、基準価額を計算
     ↓
投資信託の購入を提示
     ↓
その日の夜に規準価額が決定
     ↓
基準価額が公表される
     ↓
投資家はいくら(規準価額)でどのくらい(口数)購入できたかを把握

なぜ、基準価額が公表されるのが、投資信託の取引を締め切った後なのか?それは、公表された後に投資信託の取引ができると、すでに投資信託を保有している投資家の利益が阻害されるからです。

例えば、2口だけ発行している投資信託があり、この前日の基準価額が10,000円だとします。つまり全資産合計20,000円になりますね。それをAさんとBさんが1口ずつ保有しています。そしてAさんがその1口を売りたくなったとします。

ここで、もし前日の確定している基準価額で売ることができたら、10,000円で売ることが可能になります。しかし、売ろうとした日に株価が大暴落して、その投資信託の全資産が18,000円になったとします。

この時点だと、さっきは全資産が20,000円だったので、AさんとBさんは1,000円ずつマイナスになります。そこから、Aさんは確定している基準価額の10,000円で投資信託を売ります。

すると、全資産の18,000円から10,000円をAさんに渡すことになります。
そうなると残りの全資産は、8,000円になります。

先ほどのAさんが売る前までは、1人1000円のマイナスだったはずが、Aさんが売った後は、Bさんのみが2,000円のマイナスになってしまいました。

ちなみに、このような方式を「ブラインド方式」と呼びます。

このように投資家の利益を阻害する要因をなくすために、このような方式を取っています。


・基準価額はどの時点の株価で計算しているのか?

先ほどもぉ伝えしたように、投資信託の基準価額が決まるのは1日に1回のみです。その決まる時間としては、早いところだと17時頃です。

つまり株式市場が15時に閉まって、その2時間後くらいには価格が決まってくるという感じですね。

ちなみに、投資信託に外国の資産が含まれている場合はどうなるのでしょうか?海外は時差の関係で市場の開閉時間が日本とは異なります。

例えば、米国の株式市場の開いている時間は、現地で9:30~16:00です。
日本時間で言うと、22:30~6:00になります。そのため、当日の朝に市場が終わることになります。

そうなると、「市場が終わった頃に価格が決定するので、価格が分かった状態で取引ができるのでは?」という疑問が出てきます。

しかし、日本はブラインド方式を取っているため、それを防ぐために、海外資産が含まれている投資信託は購入の申し込みをした後に、実際に購入できるのは翌営業日になっています。

ちなみに、米国株が含まれている投資信託を購入してから価格が分かるまでの流れとしては、

投資信託の購入申し込み(7/1)

翌日の朝、米国株式市場が閉まり、価格が決定される(7/2)

投資信託の基準価額は発表され、購入した価格を把握(7/2)

このような流れとなります。

ちなみに、米国以外のヨーロッパなどの投資信託などは、購入できるのがよく翌々営業日だったりします。なので外国資産が含まれている投資信託を購入する際は、購入できるのは翌営業日以降を覚えておきましょう。

投資信託の分配金とは

投資信託には「分配金」という仕組みがあります。これは、投資信託の中の株式や債券に投資した際に、専門家が運用して得られた収益を、自分が保有している口数に応じて、投資家に分配されるものです。最低年1回以上は分配金を受け取ることができます。これも投資信託の種類によって受け取れる頻度は異なります。

この分配金なんですが、実は基準価額と大きく関わってきます。なので、分配金の仕組みもしっかり理解しておきましょう。

まず、分配金はどこから出ているのでしょうか?結論から言うと、信託財産(投資家が投資しているお金をまとめたもの)から出ています。信託財産とは、つまり純資産とも言えます。

先ほど「基準価額の算出の方法」のところでもお伝えしましたが、純資産が減少すると基準価額は下がります。

規準価額は「純資産÷口数」によって求められます。つまり口数が変わらず純資産が減るほど、基準価額は下がります。

例えば全口数が10口で、純資産が10万円だとすると、基準価額は10万円÷10口=1万円になります。しかし、分配金を払って純資産が5万円になったとします。すると、基準価額は5万円÷10口=5,000円になります。

このように、分配金が出て純資産が減ることで、基準価額は半分になってしまいました。これが分配金の仕組みになります。

投資信託はどんな人におすすめ?

ここで、全体的なまとめになります。

投資信託はどんな人におすすめかというと、結果として「投資初心者」と「まとまった資金がある人」です。

まずは投資初心者におすすめな理由です。

①資産運用をプロに任せられる

これは先ほどお伝えしましたが、やっぱり投資信託の1番の魅力は「任せられる」ところです!

自分に知識やスキルがなくて不安な方、勉強しようにも時間がない方にはピッタリだと思います。
1度商品を選択して、購入してしまえばその道のプロがしっかり運用してくれます。

②投資先が幅広いのでリスク分散に適している

投資信託は株式・債券のセットのようなものです。1つの株式に大きな資金を投じるよりも、複数の株式や債券に投資した方がリスクの分散が図れます。

ある会社の株価が下がっても、他の会社の株価は上がっているかもしれません。複数の商品を持つことで、バランスが取れるのです。

投資初心者は特にリスクに敏感です。なので、投資先を分散して、リスクをしっかり管理していきましょう!

③少額投資でも大丈夫!1万円からでもOK!

投資信託は1万円からの投資でも問題はありません。

いきなり欲張らずに、まずは少額から投資をスタートすることは大事だと思います。投資を始めにくい理由の1つに、「そんなにまとまったお金なんてないから…」という心境があります。

しかし、少額からなら始めやすいですし、徐々に資金を増やすことで着実に資産も増えていきます。リスクを最小限に抑えながら、投資にも少しずつ慣れていけます!

そして、もう一つの投資信託がおすすめの方に「まとまった資金がある方」とお伝えしました。これは上記の「少額投資からでも大丈夫!」と矛盾してしまうかもしれませんが、まとまった資金があるなら、投資信託に投資した方が効率的だと思います。

なぜなら、投資信託は投資先が複数であるので、1つの商品を選択して購入することで、自動的に分散投資できるからです。

例えば、100万円の余裕資金を持っていて、20万円ずつ株式に投資しようと考えていたとします。つまり100万円で、5銘柄に投資できるわけです。しかし、どの銘柄にしようか5銘柄分選択しないといけないわけです。

1つずつ自分で選択する時間や、その5つがほんとにバランスの取れたものになっているかを判断するのは難しいと思います。

それならば、初めから複数の投資先をセットにしている投資信託にまとまった100万円の資金を投資した方が、時間とリスクの点からも効率的だと思います。

まとめとして、投資信託は「初心者」と「まとまった資金がある方」にはピッタリだと思います!

実際の投資信託の中身などは、各証券会社のホームページに詳細な記載があったり、パンフレットなどもダウンロードできると思います。その中で、分からない用語や、仕組みについて、こちらの記事を参考にして頂けたらうれしいです!

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